石垣は奥が深いです。
そもそも「なぜ石垣が存在するのか?」ですよね。
城は住むためのものではなく、国や領主を守る「軍事施設」です。
そのため城の中には特になにもありません。
↓姫路城内部です。
こちらは武器を置いておくための場所です。
これらは至るところにありました。
こういった軍事施設をを守るためにも、
石垣はとても重要なものでした。
【目次】
基本の積み方
石垣は積み方が2種類、石の加工の仕方が3種類あり
大きく分けて6種類に分類できます。
図が適当すぎるのは気にしないでください(笑)
布積
石垣の積方向の並びに注目して
横方向に列がほぼ揃って並ぶ積み方。
同じような高さの石材を選んで積まなければならないが
技術的には優しい。
乱積
横方向の列が乱れている積み方。
大小不規則な形状の石材を積み上げたもので
横目地が通らない。
上下左右の石材をうまく組み合わさなくてはならず
高度な技術が必要とされた。
野面積
自然の石をあまり加工せずに積み上げたもの。
丸みのある石が多いのが特徴である。
ただ目が粗いので、手がかり、足掛かりができ
土塁よりも登りやすいという欠点がある。
打込接
積み石の接合部分を加工して、石同士の接合面を増やし
隙間を減らしたもの。
石同士の隙間が少ないため、野面積に比べ登りにくくなった。
切込接
積み石を加工し、石同士の隙間を全くなくしたもの。
元和以降(1615~)になると、この切込接が多用されるようになった。
実際の石垣
野面積 × 布積
姫路城 菱の門東方
野面積 × 乱積
府内城 天守台
打込接 × 布積
姫路城 西の丸
打込接 × 乱積
姫路城 扇の勾配
切込接 × 布積
岡城 二の丸跡
切込接 × 乱積
岡城 本丸跡
野面積 → 打込接 → 切込接 の順に新しくなっていきますが
必ずしもそうとは限らないようです。
石垣を作るにはとても多くの石を必要とするので
以前に野面積の石垣として使われていたものを
新しく作る石垣に使用したりすることもあったようです。
そのような例外はあるにせよ
石垣を見ただけで、ある程度の年代がわかってしまうのはすごくないですか?
次回石垣を見るときの参考にしてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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