旅に出たい人が書いたぶろぐ(仮)

元添乗員の「おこめ」が語ります。

名古屋城へ行こう・名古屋城の屋根はなぜ緑?

名古屋城天守閣は現在中に入ることはできません。

公式HPをご確認の上、お出かけください。

 

今日も元添乗員の「おこめ」が語ります。

普段とちょっと違うものの見方をすれば、

いつも以上に新たな発見があること間違いなしです。

 

昨日の名古屋城の石垣に続き

今日は屋根について語ってみようと思います。

公式HPにも載っていないうんちくです。

(もし載っていたらご指摘お願いします)

 

【目次】

 

 

緑の屋根の城

 

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名古屋城天守閣です。

名古屋城の屋根の色、なかなか特徴的ですよね。

ちなみに大阪城も同じ色です。

 

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屋根瓦といえば黒っぽい色を想像すると思うのですが

この2つの城はなぜ緑なのか。

考えたことはありますか?

我が家の屋根瓦は緑なので、

緑の瓦が特別珍しいというわけではないのでしょうが

わざわざ城に緑色の瓦は使わないですよね。

 

名古屋城大阪城の屋根が緑なのは「さび」が原因なのです。

さびと聞くと劣化をイメージすると思うのですが

これらのさびは違います。

理由を知るとドヤ顔で他人に話したくなること間違いなしです。

それは大げさですが、

ちょっと他人に話したくなる気持ちにはなるかもしれません。

 

 

何を使って作った瓦なのか

さびる瓦なので、陶器瓦ではありません。金属瓦です。

江戸時代になると、金属加工の技術が進み、

金属瓦が多く使われるようになりました。

この名古屋城の屋根に使われている銅瓦は高価であったため、

一般家庭には普及しませんでしたが

城郭などの屋根材には多く使われていました。

その理由は軽さと高い耐火性です。

また高価な銅瓦を使うことは、権力を誇示するという意味でも

大きかったと思います。

 

この名古屋城は1612年に徳川家康が天下統一に向けて

幕府の体制を確立したいという意思が込められていましたので

権力の誇示はとても重要なことであったと思います。

大阪城に関しても同じことが言えるのではないでしょうか。 

 

なぜ緑なのか

屋外に置かれた銅の表面は経年のうちに雨水によって酸化し

緑色の緑青(ろくしょう)と呼ばれるさびが発生します。

時々10円玉に緑のさびがついているのを見かけませんか?

あれと同じさびです。

「見たことない」と思ったら、しばらく屋外に置いておいてください。

きっと緑青が発生すると思います。

実験したわけではないので、発生しなかったらすみません。

この緑青が銅表面の保護被膜となり

長期間にわたる耐久性を発揮するのです。

銅は耐火性や耐熱性が高いことから第2次世界大戦中も

名古屋城は焼けない」と言われていたほどです。

でも 実際には焼けました。

天守閣の金鯱を下すために組んだ足場から出火したと言われています。

もしかしたら足場を組まなかったら焼失しなかったかもしれません。

 

もし足場を組んでいなかったら…焼失しなかったのでしょうか。

それにしても鯱は建物が火事の際に水を噴き出して火を消すと言われているのに。

 なんとも皮肉な話です。

 

 

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